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August 11, 2014

朝日の自己検証「慰安婦問題を考える」について

8月5日朝日の朝刊が一面の「慰安婦問題の本質直視を」と言う編集委員の解説付きで16面、17面の全面ぶち抜きで「慰安婦問題を考える―読者の疑問に答えます」との自己検証と称する言い訳がましい記事を掲載したが、これに対する議論が最近TVの報道番組や一部大手紙、週刊誌などで、喧しくなってきた。
この問題は2年も前(2014年9月20日)のある会合でで議論されたことがあったので、関心もあり、入念に読んで見た。詐欺師とも言える吉田清治証言を大々的に取り上げてキャンペーンをはり、早くからそれが全くの虚言であり、幾多の現地調査でもそれが裏付けられていたにも拘らず、30年以上も検証を怠り、今になって、「虚偽の証言を見抜けませんでした。裏付ける話は得られませんでした。(この)記事を取り消します」としれっと記事の片隅に述べている。
また慰安婦と「女子挺身隊」との混同は「当時は研究が乏しく同一視した」と言い訳している。一寸待ってほしい。終戦時小学1年生だった小生でも女子挺身隊が勤労動員女子学徒のことだったことは知っていた。研究が乏しかったからなどと言い訳してほしくない。単にジャーナリストとして常識も、記事の正確性を期するために調査勉強する最低限の職業倫理を欠いていただけなのではないか?
これだけの誤報を流し続けながら、一片の謝罪の言葉もないのはどうしたものだろうか? 論理を摩り替える言い訳や弁明ではなく、この誤報がどのように日韓関係を傷つけ、抜き差しならない状況に追い込んだかの分析と反省、率直な謝罪こそが重要なのではないか?
今回の朝日の弁明は潔さが全く見られず、基本的な日本人の潔癖さから反発のみを招き、受け入れられないのではないかと思う。日本を代表するQuality Paperである朝日のためにも悔やまれる。これでは購読者が激減するのではないか?

参考までに2012-9-20の会合での本件に関する議論とその補足を収録しておきます。
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6.秦郁彦「慰安婦と戦場の性」(新潮選書)の紹介
 これは9/3毎日新聞朝刊の紹介記事。事ここに至ってった以上、「慰安婦」をめぐる日韓摩擦を原点から見直すべきだと言う提言。それには慰安婦百科とも言うべき上記の書物が役立つと言う。
 ナポレオンのロシア遠征の時代から長期遠征には従軍慰安婦は付き物。むしろ占領地の婦女子の強姦などから現地人を守ると言う意味合いもあった。日本は弁占領下にあって、米軍兵のために全国各地にパンパン宿を開設させられ、その費用の財政負担を求められて、それに抵抗した石橋湛山蔵相は追放処分に遭ったとも言われている。歴史認識というのはそう言う人間の本性と歴史の相対的位置付けが必要で、過去において韓国が遠征することがあったとしたら、果たして従軍慰安婦的な罠に陥ることはなかったであろうか?
 それと済州島に出向いて、「私が強制連行しました。申し訳ありませんでした」とありもしない嘘の謝罪をしたと言う話もあったが、それがこの本に書いてあるのか否か、聞き漏らした。
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先日の会で従軍慰安婦問題について報告しましたが、関心がおありの方は秦郁彦著の「慰安婦と戦場の性」の他に「昭和史の謎を追う」(文芸春秋発行)の下巻にある「従軍慰安婦たちの春秋」を読まれると更に理解が深まり、その背景、事情が判ると思います。
従軍慰安婦問題の発端になったのは吉田清治なる人物が「私の戦争犯罪ー朝鮮人強制連行」(1983年三一書房)で軍の命令で従軍慰安婦狩りを行ったと書き、韓国に行って私がこんなに悪いことしましたと土下座して謝って回ったとのことです。そして強制連行されたと称する元従軍慰安婦たちが日本国政府に損害賠償の裁判を起こしたのです。
この問題に火をつけたのが朝日新聞の1992年1月11日の一面トップ記事でした。
韓国人は激怒し5日後に韓国で開かれた日韓首脳会談で宮沢総理は盧泰愚大統領に8回も謝る破目になってしまいました。(朝日新聞は意図的この記事を載せたと言われています)
韓国の日本に対する謝罪と損害賠償の要求は解決しないまま今日まで続いています。
こんな両国間の恥部的なとげは早く抜いてしまいましょう。

後にこの従軍慰安婦狩りは全く嘘であることが判りましたが、燃え上がった反日感情は治まりませんでした。
なぜこの男はこんなウソをついたのでしょう? 売国奴か有名になりたい病???

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