サマータイム導入に反対
地球温暖化軽減への対策の一つとして、サマータイムの導入が超党派議員の間で検討されているとか? サマータイムと言うのはJapanese Englishで、正確にはDaylight Saving Timeと言うらしい。
小生はサマータイムの導入に反対である。サマータイムは米軍の占領政策の一環として、1948年4月28日制定の「夏時間法」によって、導入された。しかし、日本人の感性には合わなかったらしく、米軍占領の終わり(1952-4-28)に先立って、4月11日にイデオロギー対立の激しかった当時としては珍しく、国会で超党派の満場一致で廃止法案が可決されたと言う記憶がある。但し、小生はまだ中学2年だったので、記憶は正確ではないかも知れない。
しかし サマータイム実施の直後(5月頃だったと記憶する)には、体調の調整が大変だったように思える。つい睡眠不足になりがちだし、腹の調子もおかしくなったと記憶する。確か中学の先生も「どうも腹の調子が悪い」とこぼしていたのは鮮明に記憶している。
現在でも当時のことを記憶している識者の間では反対論が強いようである。曰く「唯でさえ、一日の労働時間が長く、睡眠時間の短い日本人の睡眠時間がさらに短くなり、健康に悪い」とか、「省エネには逆効果ではないか。照明に使うエネルギーは減るかもしれないが、早く帰宅してクーラーをボンボンかければ、電力消費量は増える」とか、の論点が指摘されている。そういえば、Daylight Saving Timeというのも、照明が節約できると言う意味のようにも読める。つまり、電力消費といえば照明くらいしかない涼しい欧州諸国の常識は日本では通用しないと言うことでもある。
しかも、コンピューター初めあらゆるところに時計機能が組み込まれていて、オペーレーションを制御している時代に、全国一斉に時計の針を1時間早めると言うことに伴う経済的ロスは無視しえないものがあるのではなかろうか?
サマータイム的効果を得たいのであれば、学校や会社、官庁などが個々ばらばらに勝手に始業時間を早めれば済むことである。何も昼飯は1200から食べなければならないということはあるまい。1100からを昼食時間にすれば済むだけのことである。サマータイムの発想は時計が普及しておらず、市役所の時計台の時計とか、教会の鐘の音だけで時間を知るしかなかった時代の遺物のように思える。
小生は所謂「小泉改革」なるものを余り評価していないが、珍しく小泉元首相の意見も小生と同じで、「ファッシズム的に全国一律に実施することはあるまい。やりたい組織機関が勝手にやればよい」と言うような主張であったと記憶している。
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